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ジャンル・やかた 4


こういうゲームには、必ずルールがある。
何故なら、ルールがないと人は共存できないからである。
そのルールを知る事が、攻略のコツなのだ。

この館には、どうやら大勢の人が住んでいるようである。
見物人の様子は、お互いが顔見知りっぽい雰囲気だった。

そしてローズが言ってた、居住区は非戦闘地帯みたいな決まりと
敵、味方、どっちでもないヤツ
この3種類の人間を、どうやって見分けるのか?

そして “今回も” ローズが味方、みたいな話。
と言う事は、他の挑戦者の時はローズが敵になってた、って事だ。
果たしてこの味方は、ゼルダのナビ妖精みたいな存在なのか
それともラスボスなのか、いや、ラスボスの前ふりボスの可能性もある。

てか、こういうのって、いくら考えてもわからなくねえ?
暗号だって解読表がないと無理だし
法則はデータが足りないと見つけられない。

アッシュは、ふーーー、と溜め息をつき、ベッドに倒れ込んだ。
・・・・・・・・・・・・。 DQの新作って8だっけ、9だっけ。
何も考えていないのと、雑多な考えが頭の中を巡るのとは
いつ何時も無心になれないアッシュにとっては同じ事だった。

あっっっっっっ!!!!! そんな事より!!!!!!
一番大事な事を忘れていた事を思い出した。
このゲームのクリア条件、“どっかの部屋にいる主に会う事”!!!

主はとりあえず置いといて、“どっか” だ、キモは。
館の地図とか、いやこの種類のゲームの場合、それはないだろうけど
攻略しようとしていたヤツが、マッピングしてねえわけがねえ
そこまでボンクラじゃねえよな、お兄ちゃん!

あー、でもアウトルックに2万通の未読メールを溜める (実話)
ようなヤツだし、パソコン系は私より無理かも
と思いつつも、先ほど立ち上げておいたパソコンに駆け寄ると
デスクトップ画面には、フォルダがいっぱい並んでいた。

あああああああああああああ、私こういうの大っっっ嫌いなんだよ!
引き出し開けっ放しと同じにしか思えねえんだよ!
てか、画面の光量高けえよ、老眼には眩しいんだよ!
てか、ウインドウズ Me--------っっっ?
何かむちゃくちゃ間の悪い空気読めてねえ持ち主ーーーーー!

何から何にまで文句を付けたくなるのは
この異常な事態へのストレスであろう。
デスクトップ上の数多いファイルのチェック
当然ながら、ファイル名が全部アルファベットで書かれていて
英語の苦手なアッシュにとっては、苦痛以外のなにものでもない。

map、これだよな? 地図はエムエーピーで良いんだよな?
ダブルクリックだよな? カチ・カチ、と。 あれ? カチ・・カチ?
連打はハードゲーマーのサガ。
カチカチカチカカカカカカカカカカカッ

すぐブチ切れて連打をする、こらえ性のないアッシュの目の前に
いきなりウィンドウが何個も開き、輪をかけてイラッとさせられる。

ファイルの中には、つたない地図が入っていた。
ペイント太線手描きですかい・・・。
この世には、自分以上にパソコンを使いこなせないヤツがいるようで
それは低レベルのインターネッター私! としては
ビリじゃないだけ目出度い事なんだろうが、この場合とても迷惑で。

そういや、スイッチの上に居住区の地図が貼ってあるって・・・。
ドア付近とパソコンを行ったり来たりして、わかったのは
この手描き地図は、居住区と似ているけどちょっと間取りが違う。
多分、この上か下か、そういやこの館は何階建てだったっけ?

窓を開けて上下を確認すると、地上6階建ての3階部分にいる事が判明。
窓の外は中庭らしく、噴水にベンチにテーズル椅子、花壇。
館の廊下と違って、ちゃんと手入れをされている。

この窓からじゃ、玄関ドアがどこにあるのかすらわからない。
門からの角度じゃわからなかったけど
この建物って、ものすごく巨大だったんだ・・・。
ここから見えるだけでも、立方体の建物が4個繋がってる。

向い側の建物の窓には人影が見える。
部屋の中にいる分には大丈夫だよね? と、慌てて窓を閉めた。

初心者がいきなり来て、真相が判明するなら苦労はねえよな。
にしても、何の収穫もなしか。
ああー、寿命のカウントダウンが始まってる気がするーーー。
あのバカ兄貴、まさか妹の殉死を企んでるんかよ?

ありえない恐怖の後に待っていたのは、怒り。
アッシュの動揺は、最後は怒りに着地する事が多い。
ソファーに大股開きで座り、足でテーブルの角をグリグリ突付く。

もしかして私、このまま怒って死ぬわけ?
うわあ、イヤなエンディング・・・、絶対、成仏できねーーーっ。
予想外だったなあ、こんな人生。
それも全部、あのクソ兄貴がzsdfgtyふkl

考えが同じところをグルグルと何度もループする。
脳内がグチャグチャになって、自分でも何を考えたいのか
わからなくなり、目の前の空間を見つめながら、また溜め息。

Xのどっちかにlが付いてたような気がするけど
DQの新作って、11だっけ?
・・・・・・
何か腹が減ったような気がする。

アッシュの思考パターンは、いつもこういう感じである。
皆そうだと、根拠なく信じていたのだが
最近になって、どうやら他の人は違うらしい、と
薄々感じてきているので、会話には気を遣っている。
「アッシュなりに」 と注釈付きではあるが。

食わんなら食わんでもいいけど、ここはやっぱ体力勝負だろうし。
アッシュは立ち上がって、見取り図のところに行った。

食堂は、あ、この部屋は左辺の建物にあるんだ
で、食堂はーーー、キッチン? ダイニング?
真上の棟、普通の部屋3個ブチ抜き、うん、ここっぽい。
隣がラウ・・・洗濯室?
へえ、ローズさんの部屋は、隣の隣なんだー。

いつ行っても飯ってあるんかいな?
だったらパライソーーーーーーー!
と、食堂に向かうアッシュ。
こんな時によく食欲が出るな。

続く。

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